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2021年度第03回電制研ゼミ開催!

5/18の卒研の時間に,今年度の第03回電制研ゼミを行いました!

今年度のゼミのテーマは「電磁気学」になります。川上は電気回路やパワーエレクトロニクスの範囲は講義担当してますが,電磁気学はかなり忘れている部分もあったため,今年度の卒研生にお願いしました。このゼミで内容を理解して,研究室webページの講義資料の追加ができればいいですね!

今年度は培風館の「電磁気学ー初めて学ぶ人のために」を元に資料を作成してくれました。電磁気学の名著に砂川重信先生の「理論電磁気学」があります。この理論電磁気学は初学者には薦められないのですが,砂川先生が初学者にむけた本が今回のゼミの書籍になります(ただしページ数は少ないのに内容はかなり濃い…)。

第3回目は峰山君!今回の発表は「電位(静電ポテンシャル)」についてでした。前回まで松本君が連続で行っていたのですが,高いクオリティだったこともあり,ハードルが高いと焦っていました。ただ,資料の方はすごく丁寧に作ってくれていました。

発表後の質疑応答に関しては,後々の講義への展開なども想定しているため,矛盾がないか質問やアドバイスなどをかなり行いました。長時間お疲れ様!

静電ポテンシャル電位とも言います。力学における位置エネルギーに相当する概念です。そのため,力学の位置エネルギーの定義における力をクーロン力(静電気力)に置き換えると電位の定義が得られます。力学における位置エネルギーは重力ポテンシャルや弾性エネルギーがあります。ちなみに,電位はスカラー電場はベクトルです。

電位はある点における電気的な位置エネルギーとなりますが,この電位が等しい点同士を結んでいくと,等電位船が出来上がります。この等電位線は地図でいう等高線に相当します。また,その等電位線に直交している電場は山の勾配(傾き)に相当します。この等電位線が密(密集している)なところほど電場が強く,等電位線が疎(密集していない)であるところほど電場が弱くなります。山で例えると,高さの間隔は同じなのに傾きが大きいほど斜面は急になります。斜面が急であるほど斜面方向の力も強くなります(電場が強い)し,斜面が緩やかであれば斜面方向の力も弱くなります(電場が弱い)。

また,ある2点の電位の差は電位差といい,電気工学などは電圧と呼びます。ですので,電気回路においては電圧を多用していますが,電気回路の問題によっては電位を用いる場合もあります。単位が同じ[V]なので混同しやすいですね。

 

高専生時代は深く理解してこなかった電磁気学を改めて理解するのは楽しいですね!

静電ポテンシャルや点電荷の電位に関して詳しいリンクはこちら(Electrical Informationさん)

 


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