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奈良高専での研究セミナーに参加!(第2回)
6/11(日)に奈良工業高等専門学校で開催された「パワーエレクトロニクス技術に関する人材育成事業の展開/スイッチング電力変換機器の開発」の「ベーシックコース」の第2回に参加させていただきました!今回も本研究室からは黒川と上田の二名を同行させ,セミナー設営のお手伝いをさせていただきました。
始めは石飛先生の講義でパワーエレクトロニクスならではの回路の動作波形を考察する「モード解析法」の講義についてでした。この講義を高専の講義ですでに実践されているというのですから,奈良高専のレベルの高さがうかがえます(一般的にはパワーエレクトロニクス系の研究室に入らないと学ばないような内容です)。
一般的な講義であれば昇圧・降圧・昇降圧コンバータのON/OFF状態のモード解析法は学ぶのですが,今回対象とした回路は絶縁型DC-DCコンバータの一種である「フライバック・コンバータ」を対象としていました。フライバックコンバータは非絶縁型コンバータと異なり,トランスを用いてガルバニック絶縁を施した回路方式となります。しかし,その構成上,磁束のリセット回路も附属させなければならず,回路のモードが複雑になります。
この各モード毎に電流の経路を追っていくことで,1周期内のコンバータの複雑な動作を視覚化することができます。しかし,学生たちはパワエレが初めてなので四苦八苦しながら回路の動作を追っていました。
そのあとはテレダイン・レクロイ・ジャパン株式会社様にディジタルオシロスコープの使用方法について講義をしていただきました。オシロスコープは学生実験でも使用しますが,実際にオシロスコープの性能を100%まで引き出して測定ができる人達は業界でも限られてきます。その測定の良し悪しで回路に生じている現象の把握が変わってくるからです。
そのあとは私の元先輩である服部先生の実験を交えた講義です。過電流を抵抗に流して抵抗を燃やす実験や,逆接続させた電解コンデンサの爆発実験など様々な実験を行いました。危険は多少伴いますが,パワーエレクトロニクスを研究する上でも必要な実験でもあります。これが分からずに実験を行うと大変危険ですからね。学生たちは身を持ってその実験の重要性を体験してくれたことと思います。
今回のセミナーの詳細は下記リンクの方にございますので,そちらをご覧ください。