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2021年度第07回電制研ゼミ開催!

6/29の卒研の時間に,今年度の第07回電制研ゼミを行いました!

ちなみに,今回は第06回と共に2回分まとめて行いました!

今年度のゼミのテーマは「電磁気学」になります。川上は電気回路やパワーエレクトロニクスの範囲は講義担当してますが,電磁気学はかなり忘れている部分もあったため,今年度の卒研生にお願いしました。このゼミで内容を理解して,研究室webページの講義資料の追加ができればいいですね!

今年度は培風館の「電磁気学ー初めて学ぶ人のために」を元に資料を作成してくれました。電磁気学の名著に砂川重信先生の「理論電磁気学」があります。この理論電磁気学は初学者には薦められないのですが,砂川先生が初学者にむけた本が今回のゼミの書籍になります(ただしページ数は少ないのに内容はかなり濃い…)。

第7回目は岡田君!今回の発表は「ローレンツ力,ファラデーの電磁誘導の法則」についてでした。全員が一回以上は発表を行いましたので,スライドもより洗練されてきたような気がします。

荷電粒子が電磁場から受ける力をローレンツ力といい,そのうち,電場から受ける力をクーロン力,磁場から受ける力をアンペール力と言います。

ローレンツ力 = クーロン力(qE) + アンペール力(qv×B)

これにより,電場と磁場の関係を結びつける関係式が得られました。

また,アンペールは電流から磁場が作られるだろうと考えましたが,ファラデーはその逆で,磁場から電流が作れるだろうと考えました。その実験方法として,トロイダルコイル(環状鉄心)の左右にコイルを巻き,以下のような実験を行いました。左側を1次側,右側を2次側とします。

  1. 1次側コイルの電流の大きさを変化させた
  2. 1次側コイルに一定の電流を流し,2次側コイルを移動させた
  3. 1次側コイルを外して磁石を近くに置き,その磁石を移動させた

上記の実験において二次側コイルに電流が流れることを発見しました。これらがファラデーの電磁誘導の法則になります。このファラデーの電磁誘導の法則によって生じる起電力のことを誘導起電力逆起電力というのですが,その方向はレンツの法則によって決まります。レンツの法則はロシアのハインリヒ・レンツによるもので,ローレンツ力はオランダのヘンドリック・ローレンツによるものです。名前が似てますね…

ちなみに,1と2の実験に関しては,エネルギーの変化は変圧器(トランス)で考えると,

  • 電気エネルギー(1)→磁気エネルギー(1)→磁気エネルギー(2)→電気エネルギー(2)

となるのです,3の実験に関しては,磁石を用いて移動させているので,

  • 運動エネルギー(1)→磁気エネルギー(1)→磁気エネルギー(2)→電気エネルギー(2)

となっており,運動エネルギーから電気エネルギーが生み出されています。1と2に関しては電気エネルギーから運動エネルギーに変換することも可能なため,電動機(モータ)に相当しますが,3はその逆で発電機(ジェネレータ)に相当します。この機構を応用することで,EVやPHEVなどの燃費向上につながっていきます。

ローレンツ力やファラデーの法則,レンツの法則に関して詳しいリンクはこちら(Electrical Informationさん)

 


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