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2022年度第11回電制研ゼミ開催!
8/25の卒研の時間に,今年度の第11回電制研ゼミを行いました!
今年度のゼミのテーマは「電子回路」になります。川上は電気回路やパワーエレクトロニクスの範囲は講義担当してますが,電子回路はまさに電気回路からパワーエレクトロニクスへの橋渡しも兼ねた重要な分野になります。
第11回目は佐々木君!今年度はオーム社の「等価回路でしっかり理解!詳解 電子回路:アナログ回路の基礎からデジタル回路入門まで」を元に資料を作成してくれました。図が多く,非常に分かり易い本でありながら,かなり深い部分まで説明してくれる良書です。
第11回目の発表は「弛張型発振回路の解析」について発表してくれました!
弛張型発振回路は複数の定常状態を持つ回路を特定の時定数で往来させて各状態変化時の過渡応答で波形を生成するものになります。イメージとしては「鹿威し(ししおどし)」が分かり易いでしょうか。鹿威しは以下の2モードで動作が分けられます。
- 竹に水が入り,その重みで竹が下がる期間
- 下に落ち切って竹の中の水が無くなり,軽くなって竹が上がる期間
この動作は帰還(フィードバック)型発振回路と異なり,帰還回路が無いというのが特徴でしょうか。
代表的な回路としてシュミットトリガ回路になります。シュミットトリガはOtto Schmittによって発明されたものであり,イカの神経を使った神経系の研究の成果の一つであり,もともとはThermionic Triggerと名付けられていました。なお,コンパレータを用いたシュミットトリガはヒステリシスコンパレータとも呼ばれ,DC-DCコンバータの高速制御であるヒステリシス制御などにも用いられております。
基本的な電気回路の計算から発振回路の条件なども導出できますので,計算が多いイメージのある電子回路ですがきちんと整理して展開すればしっかりと理解できます!
本研究室のご支援をご検討されている方は下記リンクをご参照ください。